白蟻の被害を発見した時、「ホームセンターで薬剤を買ってきて、自分で駆除できないだろうか」と考える方もいるかもしれません。しかし、結論から言えば、白蟻駆-除は専門のプロフェッショナルに任せるのが、最も確実で、結果的にコストパフォーマンスも高い選択です。プロの駆除と素人のDIYでは、その方法と効果に、天と地ほどの差があります。まず、プロの駆除業者は、白蟻の種類を正確に特定することから始めます。日本で主に家屋に被害をもたらすのは「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」ですが、両者は生態が異なり、効果的な駆除方法も変わってきます。素人がこの見極めを正確に行うのは困難です。次に、被害状況の徹底的な調査です。プロは、床下に潜り、壁の内部を特殊な機器で検査するなどして、巣の中心(コロニー)がどこにあるのか、被害がどこまで広がっているのかを正確にマッピングします。目に見える部分だけ薬剤を散布しても、巣本体を叩かなければ、白蟻は必ず再発します。そして、駆除方法も大きく異なります。素人が行えるのは、市販のスプレー剤を被害箇所に吹き付けることくらいですが、これはむしろ白蟻を警戒させ、被害範囲を拡大させてしまう危険性すらあります。プロは、「バリア工法」と「ベイト工法」という、二つの専門的な手法を、状況に応じて使い分けます。「バリア工法」は、床下の土壌や木部に、強力な薬剤を散布・注入し、白蟻が侵入できない薬剤の層(バリア)を作り出す方法です。即効性が高く、既存の被害を食い止めるのに効果的です。「ベイト工法」は、毒餌(ベイト剤)を仕掛け、それを食べた働き蟻が巣に持ち帰ることで、巣全体を時間をかけて根絶やしにする方法です。薬剤の散布量が少なく、環境に優しいのが特徴です。さらに、プロの業者の多くは、施工後5年程度の「再発保証」を付けています。保証期間内に白蟻が再発した場合は、無料で再施工してくれるという、非常に心強いサービスです。確実な駆除、再発防止、そして長期的な安心。これらすべてを手に入れるためにも、白蟻駆除は信頼できる専門業者に託すべきなのです。