防護服なしで蜂と戦った私の愚かで痛い失敗談
あれは数年前の夏の夕暮れ時、庭の植え込みの手入れをしていた私はツツジの茂みの中にソフトボール大のアシナガバチの巣を見つけてしまい、日頃から虫には慣れているという根拠のない自信と「アシナガバチなら大丈夫だろう」という慢心から、家の中にあった殺虫スプレーを片手に軽装のまま駆除を試みるという人生で最も愚かな決断を下してしまいました。私は半袖短パンにサンダルという無防備極まりない格好で巣に近づき、風向きも確認せずにいきなりスプレーを噴射しましたが、茂みが邪魔をして薬剤が巣に直接当たらず、驚いた数十匹の蜂が一斉に飛び出してきました。パニックになった私は逃げようとしてサンダルが脱げ、転倒したその瞬間に背中と太ももに焼けるような激痛が走り、それはまるで熱した釘をハンマーで打ち込まれたかのような衝撃で、私は悲鳴を上げながら這うようにして家の中に逃げ込みました。鏡を見ると刺された箇所は赤く腫れ上がり、時間が経つにつれてジンジンとした痛みが全身に広がり、動悸と冷や汗が止まらず、結局救急外来を受診して点滴を受ける羽目になりましたが、医師からは「一歩間違えばアナフィラキシーショックで命に関わっていた」と厳しく叱責されました。この体験から私が学んだ教訓は、蜂を相手にする時は相手がどんな種類であっても決して油断してはならず、肌の露出を一切なくした専用の防護服かそれに準じる厚手の雨合羽などを着用し、頭部や首元もしっかりガードしなければならないということであり、たかがスプレー一本で勝てると思うのは人間の傲慢であり、その代償はあまりにも大きくて痛いという真実を身をもって知ることとなりました。