私は長年、自宅の小さな庭で野菜を育てることを趣味にしてきました。ハチが飛んでいる姿を見ることは日常茶飯事で、彼らが害虫を食べてくれる益虫であることも知っていたため、これまでは特に恐れることもなく共生してきたつもりでした。しかし、昨年の夏の終わりに経験した出来事は、私のアシナガバチに対する認識を根底から覆すことになりました。その日は、生い茂ったトマトの枝を整理しようと、軍手をして茂みに手を差し入れました。剪定バサミを動かした瞬間、トマトの葉の裏側から、低く鋭い羽音が響き渡りました。何が起きたのかを理解するよりも早く、右手の甲に、まるで熱した鉄棒を押し当てられたような衝撃が走りました。あまりの激痛に声を上げる暇もなく、反射的に手を引っ込めましたが、そこには一匹のアシナガバチが執拗に私の軍手にしがみつき、何度も腹部を曲げて針を突き立てようとしていました。私はパニックになり、手を振り回してハチを追い払おうとしましたが、それがさらなる怒りを買ったようでした。ハチは一度離れたかと思うと、再び私の顔の周りをホバリングしながら、威嚇するようにカチカチという顎の音を立ててきました。私は必死で家の中に逃げ込み、窓を閉めてようやく息を整えました。刺された箇所はみるみるうちに赤く腫れ上がり、指を曲げることすら困難なほどの痛みが全身に波及していく感覚がありました。保冷剤で冷やしながら鏡を見ると、顔のすぐ近くまでハチが来ていたことに気づき、もし目を刺されていたらと思うと背筋が凍る思いでした。後に防護服を着て庭を点検してみると、トマトの大きな葉に隠れるようにして、手のひらほどのサイズになったアシナガバチの巣が作られていました。そこには数十匹の働きバチがひしめき合っており、私が枝を動かしたことが、彼らにとっては王国への壊滅的な攻撃と映ったのでしょう。アシナガバチはおとなしいという説を信じていましたが、一度「巣を守る」というスイッチが入った時の彼らは、冷酷な戦士そのものでした。その後、私はアナフィラキシーを恐れて病院へ向かいましたが、医師からは「アシナガバチを甘く見てはいけない。スズメバチよりも毒の成分が鋭い場合もあり、ショック死する人もいるのだから」と厳しく諭されました。この体験以来、私は庭に出る際には必ず長い棒で草むらを叩き、ハチの反応がないかを確認するようになりました。また、黒い帽子や服はハチを刺激すると聞き、明るい色の作業着を新調しました。一度刺されたことで、私の体にはハチ毒に対する過敏な反応が刻まれてしまったため、次に刺されたらどうなるかという不安が常に付きまといます。あの夏の日の午後、一瞬の油断が招いた激痛と恐怖は、私にとって忘れられない自然界からの厳しい警告となりました。
庭仕事で痛感したアシナガバチの意外な凶暴性